田中六五 純米生酒

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上立ち香には仄かなスイーツの香りが流れてきます。

玩味すると中程度の大きさの均整の取れた

旨味の塊が平滑になった表面に

ベビーパウダーを施して

サラサラな感触を振りまきながら

忍び入ってきます。

受け止めて保持すると

促されるままに素直な仕草で膨らみ

拡散しながら、適度な大きさの

ゴム毬様の粒粒を連射してきます。

粒から滲み出てくるのは

甘味七割、旨味三割。

甘味はさらりと流動性がある優しいタイプ。

旨味は表面に若干のギザギザを乗せており

甘味を支持しながらきびきびと

トップアスリートのような

贅肉のない踊りを展開します。

そこに流れてくる含み香はメロンの香りが少々。

そして、酸味と渋みが少量出てきて、

当初は甘旨味の踊りを遠巻きに

眺めるのみであるのですが、

それから酸味は徐々に大きくなって

甘旨味を包みこんで締め付けるのです。

甘旨味はそれに対抗してそこかしこで両者が

融合して味わいを複雑系に。

最後は辛さの加勢もあって、

味わいはテンポを上げて退縮し

最後の勢いをつけて喉の奥へと

駆け去っていきました。

小谷さんありがとうございます。

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